初頭効果とは
概要
初頭効果 (primacy effect) とは、一連の情報の中で最初に提示されたものが、後から提示されたものよりも記憶に残りやすく、全体の印象形成に大きな影響を与える現象を指す。1946 年に社会心理学者ソロモン・アッシュが印象形成の実験で実証した。
アッシュの実験では、ある人物を「知的で、勤勉で、衝動的で、批判的で、頑固で、嫉妬深い」と紹介した場合と、同じ形容詞を逆順で紹介した場合で、印象が大きく異なった。ポジティブな特徴を先に聞いた群は好印象を持ち、ネガティブな特徴を先に聞いた群は悪印象を持った。最初の情報が「フレーム」となり、後続の情報の解釈を方向づける。
質問箱と初頭効果
質問箱を新しく開設したとき、最初の数件の回答が質問箱全体の印象を決める。最初の回答が丁寧で面白ければ「この人の質問箱は面白い」という印象が固定され、その後の回答も好意的に解釈される。逆に、最初の回答が雑だったり攻撃的だったりすると、その印象を覆すのは非常に難しい。
質問者にとっても初頭効果は重要だ。質問箱に初めて質問を送ったとき、最初に受け取った回答の印象がその質問箱全体の評価を決める。丁寧な回答をもらえれば「また質問しよう」と思い、雑な回答をもらえば二度と質問しない。最初の一回の重みは、二回目以降とは比較にならない。
初頭効果を活かす
初頭効果を意識した質問箱の運用は、「最初の印象に全力を注ぐ」ことだ。質問箱を開設したら、最初の 5 件の回答に特に力を入れる。この 5 件が、質問箱の「顔」になる。
日々の運用でも、その日最初に答える質問の選び方が重要だ。タイムラインに最初に表示される回答が、フォロワーの「今日の質問箱の印象」を決める。面白い質問、考えさせられる質問を最初に持ってくることで、質問箱全体の印象を底上げできる。初頭効果は「最初に何を見せるか」のキュレーション力が問われる場面だ。
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