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心理学

多元的無知とは

概要

多元的無知 (pluralistic ignorance) とは、集団の構成員の多くが私的には同じ意見や感情を持っているにもかかわらず、他の構成員は自分とは異なる意見を持っていると誤って信じている状態を指す。1931 年に社会心理学者ダニエル・カッツとフロイド・オールポートが提唱した。

典型的な例は、大学の講義で教授が「質問はありますか?」と聞いたとき。多くの学生が内容を理解できていないのに、周りが質問しないのを見て「自分だけが分かっていないのだ」と思い込み、誰も質問しない。実際には、ほぼ全員が同じ状態だ。

質問箱と多元的無知

質問箱のコミュニティでも多元的無知は発生する。回答者が特定の話題について強い意見を述べたとき、フォロワーの多くが「自分は違う意見だけど、みんなは賛成しているようだ」と感じて沈黙する。実際には、沈黙しているフォロワーの大半が同じ違和感を持っている。

質問を送る行為自体にも多元的無知が関わる。「こんな質問を送るのは自分だけだろう」と思って躊躇する。しかし実際には、同じ質問を送りたいと思っている人が何人もいる。質問箱で「よくある質問」が存在するのは、多くの人が同じ疑問を持っている証拠だ。最初の一人が質問を送れば、「自分も聞きたかった」という人が続く。

多元的無知を解消する

多元的無知の解消には、誰かが最初に声を上げることが必要だ。質問箱の回答者は、この「最初の声」を引き出す力を持っている。「こういう質問が来ました。同じことを思っている人は多いと思います」と回答の中で言及するだけで、沈黙していた人たちが「自分だけじゃなかったんだ」と安心する。

回答者自身も多元的無知に陥ることがある。「質問箱が辛いと思っているのは自分だけだ」「他の回答者はみんな楽しそうにやっている」。しかし実際には、多くの回答者が同じ悩みを抱えている。質問箱の運用の辛さを正直に語ることは、他の回答者の多元的無知を解消し、「自分だけじゃない」という安心感を広げる。

心理学の知見を日常に活かしたい方は、心理学の関連書籍も参考になります。

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