オーバーシェアリング (過剰な自己開示)とは
概要
オーバーシェアリング (oversharing) は、SNS や会話の中で必要以上にプライベートな情報を開示してしまう行為を指す。恋愛の詳細、家庭の問題、健康状態、収入、過去のトラウマなど、通常は親しい間柄でしか共有しない情報を、不特定多数に向けて発信してしまう。本人は「正直に話している」つもりでも、受け手は「そこまで聞いていない」と感じることが多い。
質問箱でオーバーシェアリングが起きやすい理由
質問箱は、オーバーシェアリングが起きやすい環境である。匿名の質問者から「彼氏/彼女はいますか?」「年収はいくらですか?」「過去に一番辛かったことは?」のような踏み込んだ質問が届くと、「聞かれたから答えなきゃ」という心理が働く。
加えて、質問箱の回答は「正直であるほど面白い」という暗黙の期待がある。率直な回答はエンゲージメントが高くなりやすいため、オーナーはつい踏み込んだ回答をしてしまう。しかし、その回答は SNS でシェアされ、スクショで拡散され、半永久的にインターネット上に残る。投稿した瞬間は気にならなくても、数か月後に後悔するケースは珍しくない。
オーバーシェアリングのリスク
オーバーシェアリングのリスクは多岐にわたる。個人情報の蓄積によるドキシングのリスク、就職活動や転職時に過去の投稿が発見されるリスク、人間関係のトラブル (友人や家族のプライベートを勝手に公開してしまう) などがある。
特に注意すべきは、他人のプライベートに言及する回答である。「友達が○○で」「家族が△△で」のような回答は、本人の同意なく他人の情報を公開していることになる。自分の情報をどこまで開示するかは自分の判断だが、他人の情報を開示する権利は自分にはない。
適切な自己開示のバランス
自己開示自体は悪いことではない。適度な自己開示はフォロワーとの親密感を高め、質問箱の魅力を増す。問題は「適度」の線引きである。
実用的な基準として「1 年後の自分が読んでも恥ずかしくないか」を自問する方法がある。感情が高ぶっているときほどオーバーシェアリングしやすいため、踏み込んだ質問への回答は一度下書きに保存し、時間を置いてから投稿するのも有効である。「答えない」という選択肢は常にある。プライベートすぎる質問には「それは秘密です」と軽く返すだけで十分であり、それ自体がフォロワーにとって面白い回答になることも多い。
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