アサーションとは
概要
アサーション (assertion) とは、自分の考え、感情、権利を、相手の権利を尊重しながら率直かつ適切に表現するコミュニケーション技法を指す。1970 年代にアメリカの臨床心理学で発展した概念で、アサーティブネス (assertiveness) とも呼ばれる。
自己表現のスタイルは 3 つに分類される。攻撃的 (自分の権利を主張し、相手の権利を無視する)、受動的 (相手の権利を尊重し、自分の権利を放棄する)、アサーティブ (自分と相手の権利を両方尊重する)。アサーションは第三のスタイルであり、自分を犠牲にせず、相手も傷つけない表現を目指す。
質問箱でのアサーション
質問箱の回答者は、攻撃的と受動的の間で揺れやすい。嫌な質問に対して攻撃的に反論するか、我慢して受動的に答えるか。アサーションはその中間だ。
具体的には「I メッセージ」が有効だ。「あなたの質問は失礼だ」(攻撃的) でも「何でも答えます」(受動的) でもなく、「この質問は私にとって答えにくいので、別の聞き方をしてもらえると嬉しいです」(アサーティブ)。主語を「あなた」ではなく「私」にすることで、相手を攻撃せずに自分の気持ちを伝えられる。
アサーションの実践
アサーションは技術であり、練習で上達する。質問箱は、アサーションを練習する安全な場として機能する。匿名の質問者に対してアサーティブに応答する経験は、リアルの人間関係にも転用できる。
アサーティブな回答のテンプレートがある。事実の描写 (「この質問は個人的な内容を含んでいます」)、自分の感情 (「答えることに抵抗があります」)、要望 (「もう少し一般的な聞き方だと答えやすいです」)、結果の提示 (「そうしてもらえれば、喜んで答えます」)。この 4 ステップを意識するだけで、攻撃にも服従にもならない回答が書ける。
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